蜂の巣を予防するためには、まず巣ができやすい場所について知っておくことが大切です。家には巣ができやすい場所がいくつかあるため、その場所を重点的に予防しておかないと巣を作られてしまうことがあるのです。
蜂の巣ができやすい場所は蜂の種類によって異なります。とくにアシナガバチは家のあらゆる場所に巣を作ってしまいますので、しっかり予防をしておきましょう。
蜂の巣予防に役立つ方法を7つご紹介しますので、蜂が活動し始める前に試してみてください。
蜂の巣が作られやすい場所
蜂の種類には大きく分けて「アシナガバチ」「スズメバチ」「ミツバチ」が存在します。これらの蜂は近年都市部でもよく見られるようになったため、巣ができやすそうな場所は予防をおこなうとよいでしょう。
アシナガバチが巣を作りやすい場所
アシナガバチは、スズメバチやミツバチと比べて人が生活する場所に巣を作りやすい傾向があります。また、アシナガバチは開放的な場所に巣を作りやすいため、他の蜂の巣に比べて見つけやすいのが特徴です。場所を選ばないため、軒下や室外機などあらゆる場所に巣を作ることがあります。
アシナガバチの巣の見た目は白色・灰色系で、六角形の穴がありシャワーヘッドのような形をしています。アシナガバチはおとなしい性格をしていますが、刺激を与えてしまいますと一斉攻撃されてしまうことがあるので注意が必要です。
スズメバチが巣を作りやすい場所
スズメバチは、山間部や森林など餌となる昆虫が生息している場所に巣を作る傾向があります。オオスズメバチの場合は土の中に巣を作ることもあるため、気づかない間に近づいてしまっていたなんてこともあるようです。
スズメバチの巣は初期の段階ですとフラスコを逆さにしたような形をしており、巣が大きくなるとマーブル模様の丸い巣に変わります。スズメバチの攻撃性は高く、巣に近づいただけでも刺されてしまう危険性があります。
ミツバチが巣を作りやすい場所
ミツバチは、屋根裏や壁の隙間など閉鎖的な場所に巣を作る傾向があります。養蜂場で飼育されているミツバチは「セイヨウミツバチ」と呼ばれており、野生のミツバチは「ニホンミツバチ」であることが多いです。
ミツバチの巣は平らな板が垂れ下がった見た目をしており、巨大化しやすい特徴があります。また、ミツバチが新しく巣を作る場所を探す間、木の枝や軒下に大量のミツバチが集団で集まることがあります。一見、巣のように見えるかもしれませんが、ただ集まっているだけですので放置すれば1週間ほどで移動してくれるでしょう。このような習性は「分蜂」と呼ばれています。
ミツバチは大変おとなしい性格をしていますが、巣を刺激してしまえば刺されてしまうことがあるので気をつけましょう。
蜂の巣を予防する7つの方法
蜂の巣を作らせないようにするためには、蜂が巣を作りやすい場所に対して予防するのが効果的です。予防方法は7つご紹介しますので、ぜひ試してみてください。
【1】殺虫スプレーを吹きかける
蜂用の殺虫スプレーの中には、蜂の巣予防に効果的な種類が存在します。駆除専用のものを選ぶと強力な噴射になってしまうため、予防ができるタイプのものを選ぶとよいでしょう。殺虫スプレーは巣ができやすい場所に吹きかけておくだけで予防することができます。
直射日光があたる場所は効果が薄くなりやすいため、こまめに吹きかけておくことをオススメします。
効果のある期間 …… 約2週間
【2】木酢液を吹きかける
木酢液とは、木炭を作るときに発生する煙を冷やし、液体にしたものをいいます。木酢液には虫や動物が嫌う成分が含まれており、独特なにおいによって蜂を寄せ付けない効果があります。
木酢液を使うときは、スプレーボトルに水と木酢液を1:1の割合で入れて、巣ができそうな場所へ吹きかけておきましょう。
木酢液は雨に濡れると効果が薄まってしまいますので、こまめに吹きかけてください。また、木酢液は酸性の性質をもっているため、金属製など酸に弱い素材を溶かしてしまうことがあります。使用するときは素材に注意しましょう。
効果のある期間 …… 約2週間~1ヶ月
【3】燻煙剤を焚く
蜂は煙を嫌うため、燻煙剤を使うことで蜂の巣を予防することができます。ただし、燻煙剤を使用するときは、屋根裏など閉鎖的な場所に使うようにしましょう開放的な場所で燻煙剤を使用すると、煙が広がってしまい効果が発揮できなくなってしまいます。
効果のある期間 …… 約1~2週間
【4】水を撒いて寄せ付けない
蜂は乾燥した場所を好み、湿った場所や水に濡れることを嫌います。そのため蜂が寄ってきそうな場所へ水を撒いておくだけで蜂を寄せ付けない効果があります。
ただし、屋根裏や天井裏などに水を撒くのはできないので、そのような場所の予防には向いていないかもしれません。
効果のある期間 …… 湿気が維持できている間
【5】ネットやシートで侵入を防ぐ
防虫ネットを設置することで、物理的に蜂がやってくるのを防ぐことができます。網目が大きいと通り抜けてしまいますので、細かい網目がオススメです。
蜂が通り抜けできそうな通気口に張っておくと、屋根裏へ入り込めなくなります。また、シートは表面がツルツルしているため、巣を作りにくくする効果があります。
賃貸のベランダなどに設置を考えている方は、大家さんに許可をもらってから設置するようにしてください。
効果のある期間 …… 永続的
【6】新聞紙でおとりの巣をつくる
蜂は縄張り意識が高いため、巣がすでにある場所には巣を作ろうとしないといわれています。蜂の巣ができそうな場所に、蜂の巣の見た目をした「おとりの巣(フェイクネスト)」を設置することで、巣作りを予防することができます。
・新聞紙(または茶色の紙) …… 2枚
・ヒモ …… 1メートルくらい
・ハサミ
作り方
1.紙を1枚ぐしゃぐしゃに丸めてボール状にする
2.もう1枚の紙で包む
3.端を絞り、ヒモで結ぶ
4.巣ができそうな場所に吊るす
効果のある期間 …… 設置している間
【7】ペットボトルで蜂を捕獲する
ペットボトルに誘引剤を入れた蜂トラップを設置しておくことで、蜂をおびき寄せて捕獲することができます。ただし、蜂トラップは女王蜂のみが活動している時期に設置するようにしましょう。蜂が本格的に活動し始めてしまいますと、働き蜂が大量に集まってきてしまうおそれがあります。
・ペットボトル(1.5~2リットル) …… 1本
・酒 …… 300ml
・酢 …… 100ml
・砂糖 …… 125g
・カッター
・ヒモ
・サインペン
作り方
1.ペットボトルの上の部分に2cm×2cmの正方形を4箇所サインペンで描く
2.カッターでHの形に切り込み、上の部分を手前に、下の部分を奥に折る
3.酒・酢・砂糖をよく混ぜ、ペットボトルの中に入れる
4.ひもをつけて完成
蜂トラップは、建物から近い場所ではあまり効果がないので少し離れた場所の樹木に設置するようにしましょう。2メートルくらいの高さで、直射日光が当たらない場所がオススメです。
効果のある期間 …… 女王蜂のみで活動している時期
蜂の巣の予防は4月~5月が最適!
アシナガバチやスズメバチの巣を予防するなら、4~5月におこなうのがオススメです。この時期はまだ女王蜂が巣を作る場所を探している状態ですので、このときに対策をおこなえば巣作りを予防することができます。
ミツバチは一年中活動しており、同じ巣を何年も使い続けるため巣ができてしまう前に予防をしておくことが大切です。
それでも巣ができてしまったときの対策方法
蜂の巣を予防していても巣ができてしまった場合は、以下のような対策をおこなうとよいでしょう。
【1】なるべく早く駆除する
まだ巣が大きくなっていない初期段階のアシナガバチ・ミツバチの巣でしたら自分でも駆除することができます。スズメバチの駆除はとても危険なのでプロに任せましょう。初期の段階とは、「女王蜂しかいない」「働き蜂が数匹しかいない」巣のことをいいます。
ただし、まだ巣が小さいからといって甘く見てはいけません。蜂は毒針をもっていますので、駆除するときは必ず防護服を着るようにしましょう。また、蜂はにおいに敏感です。香水や洋服の柔軟剤で刺激を与え蜂が寄ってきやすいので、においの強いものの着用は避けてください。
蜂を駆除するときは、駆除用の殺虫スプレーを使います。殺虫スプレーを選ぶときは、蜂に効果がある「ピレスロイド」が含まれているか確認しておくとよいでしょう。
自力での蜂の巣駆除は、正しい時間帯・方法でおこなうようにしてください。
【2】業者に依頼する
巣が小さくても蜂は蜂です。巣を壊そうとすればこちらを敵とみなし、攻撃をしてきます。巣が大きくなっていたら決して自分で駆除をしないようにしてください。
巣が大きいということはそれだけ蜂の数も膨大です。防護服を身につけていても蜂の大群に囲まれるのは恐ろしい光景です。
またご家族やご近所の方にも、攻撃性の増した蜂の被害に遭われるかもしれません。「蜂の姿をよく見るが巣がわからない」といった場合も、ご自分でむやみに探すことは危険です。
プロの業者でも場所によっては巣を特定するのは難しいといわれています。無理なことはせず、蜂駆除のプロにおまかせするとよいでしょう。
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まとめ
蜂の種類によって巣が作られやすい場所が異なります。蜂に巣を作らせないためにも、巣が作られやすい場所にはあらかじめ予防をしておきましょう。蜂の巣の予防に最適な時期は女王蜂が活動し始める4~5月といわれています。
それでも蜂の巣が作られてしまったという場合、初期の段階でしたら自分で駆除することができます。ただしスズメバチはとても危険なのでプロに依頼するようにしましょう。蜂の巣駆除は働き蜂の数が多くなるほど危険度が高くなります。少しでも身の危険を感じましたら早めに駆除を依頼するとよいでしょう。
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