夏になるとよく見かけるアシナガバチ。もし刺されたらと思うと、怖いですよね。中でもアシナガバチの働き蜂は数が多いため、特徴を把握しているかたは多いと思われます。しかし、女王蜂を見たことがあるかたは、あまりいらっしゃらないのではないでしょうか。
アシナガバチを見かけたら、蜂の巣を一刻も早く駆除したいもの。しかしアシナガバチは、働き蜂を駆除したところで根本的な解決にはなりません。アシナガバチを駆除するには、女王蜂の駆除が不可欠なのです。
そこで今回は、アシナガバチの女王蜂の見分け方についてお伝えしていきます。安全に駆除する方法もご紹介しますので、アシナガバチ対策をスムーズかつ確実におこなうために、ぜひ参考にしてみてください。
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アシナガバチの女王蜂はどんな姿?
アシナガバチの女王蜂の見分け方を知るには、まず見た目を知ることが大切です。女王蜂は、一体どんな姿をしているのでしょうか。
アシナガバチの女王蜂は少し大きめ
アシナガバチの女王蜂は、働き蜂より少し大きめの姿をしています。そして1つの巣につき、1匹だけ存在しています。
見分け方のコツは、季節と飛び方
女王蜂は見た目だけでは簡単に区別できないことも多いです。しかし春先の行動に特徴があるので、そこが見分け方のコツになります。女王蜂は冬の間は木の割れ目などで冬眠し、春先になると長い冬眠から目覚めます。
活動を始めた女王蜂が何をするかというと、まず生まれた巣に戻るといいます。同じ親から生まれた女王蜂としばらく共に過ごしたあと、独立して新たな巣作りを始めます。春先に1匹で巣作りをしている蜂がいたら、それは女王蜂と考えてよいでしょう。そして、夏ごろ女王蜂が繁殖のために巣の中にこもるころに外で見かけるのは働き蜂です。
アシナガバチを駆除するには女王蜂が重要
アシナガバチを駆除するには、春までに駆除するのが効果的です。なぜなら夏になると新しい女王蜂やオスの蜂の幼虫を育てるために、働き蜂たちが警戒心を強めてくるからです。春先は女王蜂が1匹で巣を作っているため、危険が少ないのです。
蜂の巣も大きくなり、働き蜂たちは必死で巣を守る行動に出ます。そのため夏になると、アシナガバチは普段より攻撃的になり、人を襲う可能性が高くなってしまいます。
アシナガバチの女王蜂の役割
アシナガバチを駆除するには、女王蜂を真っ先に駆除するのが有効です。春先までに女王蜂を駆除すれば、巣を作ること自体が防げます。
巣を作り始めてしまうと、女王蜂が卵を産んで蜂が増えていきます。その後では、駆除はさらに手がかかるものとなってしまうでしょう。そのため、産卵前に女王蜂を退治しておくことが大切なのです。
アシナガバチの危険性や生態をおさらい
今まで、アシナガバチの女王蜂について見てきました。ではここで、アシナガバチ自体の危険性や生態をひとまずおさらいしておきましょう。
アシナガバチの危険度と、攻撃の特徴
アシナガバチはスズメバチ科ではありますが、スズメバチに比べてあまり強い毒は持っていません。しかし刺された時は、注意が必要です。アシナガバチの毒はスズメバチよりも強い場合もあり、アナフィラキシーショックが起こる可能性もあるので油断はできません。
スズメバチよりは攻撃性は弱いですが、人間に巣を荒らされることを怖がっています。そのため、巣に近づくだけでも攻撃してきます。最も凶暴になるのは、8月からの繁殖期です。
姿の特徴や性格
アシナガバチは種類としてはスズメバチ科ではありますが、スズメバチとはまた違った特徴を持っています。スズメバチに比べアシナガバチは体が細長く、やや小さめの蜂です。
またアシナガバチは、スズメバチほど細かな動きは得意ではありません。スズメバチは素早い動きを得意としますが、アシナガバチはゆらゆらと動き、あまり素早い動きはできません。
そのため、ゆっくり移動するような毛虫や蝶などをエサにします。性格も比較的大人しく、スズメバチのような攻撃性はありません。
アシナガバチの巣の特徴
アシナガバチの巣は、六角形の蜂の部屋がたくさん集まったような形をしています。スズメバチのように巣に外壁を持たないため、外からむき出しの形になっているのが特徴です。その形は一見すると、シャワーヘッドのようだとよく言われます。このように、アシナガバチの巣は特徴的です。
アシナガバチの女王蜂を自分で駆除するには?
アシナガバチの女王蜂は、自分でも駆除できるのでしょうか。アシナガバチは大人しい性格とはいえ、蜂なので刺される危険があります。刺される危険性を、十分考慮した上で駆除をおこなうことが重要です。
攻撃から身を守るポイント
ご自分で駆除する時は、アシナガバチの攻撃から身を守るポイントを知っておくと役立ちます。アシナガバチの攻撃から身を守るには、以下のようなポイントがあります。
・駆除は日が落ちてから
蜂は暗闇では飛ぶことができません。そのためできるだけ夜暗くなってから、駆除をおこなうとよいでしょう。
・体を清潔に、香水は不可
蜂はにおいに敏感です。人間の体臭や香水のにおいに、刺激され反応します。そのため、汗をかいた体では危険が伴います。体を十分洗って汗のにおいを取り、香水などもかけずにおこないましょう。
・長袖、白い色で
蜂に刺されることを避けるため、必ず服は長袖を身に着けましょう。また蜂は暗い色を好むため、白などの明るい色を着るようにすることも大切です。
用意するもの
アシナガバチの駆除に使うものは、以下のグッズです。
・作業着
蜂に刺されても針が届かないような、厚手の服が向いています。
・レインコート
作業着の上から、保護用に着用します。白いレインコートなど、明るい色のものを選びます。
・防虫ネット
顔は盲点ですが、できるだけ隠しておきたいところです。防虫ネットがない場合は、厚手のタオルを巻いておくのも1つの方法です。
・手袋
刺されても針ができるだけ届かないような、厚手の革製が向いています。
・殺虫剤
蜂専用の殺虫剤を使います。なければ、ピレスロイド成分入りの害虫向けの殺虫剤を用意しましょう。
・懐中電灯
赤いセロファンを取り付けて、赤い光が出るようにしておきます。懐中電灯に蜂が寄ってきたところを、殺虫剤で駆除します。
・ちりとりや長い棒状のもの
駆除が終わってから巣をたたき落とし、ゴミ袋に入れる際に用います。
・ゴミ袋
巣を処分する際に、入れる袋です。
このようにアシナガバチの駆除の際には、用意周到な準備をすることが肝心です。
アシナガバチ退治の手順
アシナガバチの退治には、刺されないために十分注意が必要です。
きちんと肌を保護する格好をして、懐中電灯をともして巣にゆっくりと近づいていきます。巣から2メートルほど離れたところから、風上から巣に殺虫剤をまいていきます。
蜂は殺虫剤に弱いため薬剤がかかると飛び経ちますが、それらにも殺虫剤をかけるとやがては下に落ちていきます。全ての蜂に殺虫剤をまいたら、その場所から退去します。
数分経過したことを確認し、蜂が周りにいるかどうかチェックしておきましょう。そして巣に蜂がいないことを確認したら、巣をちり取りなどではたき落としてゴミ袋に入れ、処分します。
このようにご自分で駆除をするのは、なかなか骨が折れるものです。蜂に刺される危険とも隣り合わせなので、精神的な負担も相当なものになるでしょう。
アシナガバチの駆除が自分では大変そうなら…
アシナガバチが大人しい性格とはいっても、刺されたらスズメバチより痛さを感じるとも言われています。また、アナフィラキシーショックになる可能性もゼロではありません。このようにアシナガバチの駆除は精神的、肉体的なリスクが大きく、ご家庭ではなかなか難しいのが現状です。
もしご自分で駆除が難しいと思われたら、害虫駆除のプロにお任せするのが賢明です。アシナガバチに刺されるリスクもなく、安心安全な駆除ができます。もし迷われているのなら、まずはプロにご相談・見積りをしてみてはいかがでしょうか。
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まとめ
今回は、アシナガバチの女王蜂の見分け方に焦点をおいて、駆除方法などをお伝えしてきました。アシナガバチは蜂の中では比較的大人しい種類ではありますが、繁殖期を迎えると気が立ってきます。
そのため駆除は繁殖期前に、女王蜂を狙ってすると効果的なのです。夏前に女王蜂を見かけたら、駆除に適切な時期と見てよいでしょう。
もし刺されるのが不安で、ご自分での駆除が難しいとお考えなら、プロに頼んでみることをおすすめします。プロなら、刺されるリスクをおかさずに安心して駆除ができるでしょう。お困りの蜂の巣を早く駆除できることを願っています。
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