家のベランダや庭先などで大きなハチを見かけたら、それはヒメスズメバチかもしれません。名前にヒメがつくわりにデカいな、と感じる方も多いでしょう。それもそのはず、ヒメスズメバチは日本最大であるオオスズメバチに迫るほどの大きな体を持つ蜂なのです。
そんなヒメスズメバチですが比較的おとなしく、スズメバチの中では最も穏やかな性格の持ち主とも言われています。このあたりはヒメの名にしっくりこないこともないですね。
しかし、一度敵とみなした相手には容赦しない面もあり、スズメバチとして当然ながら毒性を持っているため、刺されればアナフィラキシー症状により命が危険にさらされるおそれがあります。
本コラムではヒメスズメバチの特徴を他の種類と比較しながら、見分け方やその生態をわかりやすくお伝えしていきます。また、駆除したい方のために、危険な時期や正しい手順もご紹介しますので、ヒメスズメバチを安全に駆除するためにお役立てください。
もし危険が大きい状況であれば自治体や業者への依頼が賢明ですので、依頼先の選び方や費用を抑えるポイントもぜひ参考にしてくださいね。
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ヒメスズメバチの生態|活動時期や分布域、巣の形など
スズメバチは、蜂の中でもっとも危険といわれていますが、見た目や性格などが異なるさまざまな種類が存在します。
ここでは、ヒメスズメバチの生態や巣、巣を発見した場合の対処法などをご紹介します。生態を知れば、蜂に刺される危険性を回避できることもありますので覚えておきましょう。
見た目の特徴
危険と知られているスズメバチにも、“ヒメ”とつくだけで可愛らしく聞こえてきます。しかし、じつはヒメスズメバチはスズメバチの中でも比較的大きな種類なのです。
スズメバチの中で一番大きい種類なのがオオスズメバチで、女王蜂の大きさは45ミリメートルもあります。そのオオスズメバチの次に大きいのがヒメスズメバチで、体長は約22ミリメートルから37ミリメートルです。
からだの色はオレンジ色に黒の横縞が入っています。そして、お尻の先が真っ黒になっているのが特徴的です。
活動時期
ヒメスズメバチの活動時期は5~10月です。ほかのスズメバチは4~10月ですので、比較的短い活動期間であるということがわかります。ここではヒメスズメバチの活動や巣の様子を3つの時期にわけてご紹介します。時期によって蜂の巣の危険度は変わるので、よく覚えておきましょう。
5~6月
女王蜂が1匹で巣を作ります。卵を産んだりエサを確保したり、すべての作業を1匹でこなすので、この時点での巣はあまり大きくありません。
6~7月
働き蜂がふ化して成長し、巣作りとエサ集めをし始めます。働き蜂の数が増えるほど作業スピードがあがるので、あっという間に巣は大きくなるでしょう。
8~10月
新しい女王蜂が誕生し、交尾をおこなう時期です。蜂の警戒心や攻撃性が強くなるので、刺される危険性はもっとも高くなります。
ヒメスズメバチの活動時期は短く、早ければ9月に営巣が終わることもあります。これは、エサであるアシナガバチの活動時期が関係しているようです。
ただし、同じスズメバチでもキイロスズメバチのように8カ月もの間働き蜂が活動する種類も存在します。ヒメスズメバチの活動時期でなくても、ほかの蜂が近くにいるおそれがあるので、蜂の巣には安易に近づかないよう注意しましょう。
生息地
ヒメスズメバチは、日本ではおもに本州・四国・九州に生息しています。しかし、それだけではなく、特定の場所に生息する亜種も存在するのです。代表的なものには対馬亜種のツシマヒメスズメバチと琉球亜種のリュウキュウヒメスズメバチが挙げられます。ほかにもネパールやタイ、中国などにも分布しています。
ヒメスズメバチの変わった食性
ヒメスズメバチもほかのスズメバチと同様に樹液や花の蜜などの甘いものを好みます。しかし、少し変わったものを食べることもあるのです。
スズメバチの幼虫の多くは、ほかの昆虫などをエサに成長していきます。しかし、ヒメスズメバチは同じスズメバチの仲間であるアシナガバチの幼虫やさなぎの体液をエサとして幼虫に与えるのです。
ただし、アシナガバチの成虫やほかの昆虫を襲うことはなく、好戦的なタイプではありません。
ヒメスズメバチの危険性
ヒメスズメバチはその大きな見た目に反して、毒性はさほど強くありません。攻撃性の高さは以下のような順番だといわれています。
2位 キイロスズメバチ
3位 モンスズメバチ
4位 コガタスズメバチ
5位 ヒメスズメバチ
代表的なスズメバチ5種類の中でもっとも攻撃性が低く、穏やかな性格なので、人が刺される被害も少ないのです。ただし、毒性が強くないからといって、刺されても大丈夫ということではありません。
無理に駆除をしようとしたり恐怖心から慌てて逃げてしまったりすると、敵とみなされて攻撃されることもあります。一度ヒメスズメバチに敵とみなされたら、しつこいほどつきまとってくる粘着質な性格をしているので注意してください。
ヒメスズメバチの巣は変わった形
ヒメスズメバチの巣は天井裏や床下、さらには壁のすき間などの閉鎖的な空間に作られます。形は特徴的で蜂に詳しくないという方でも見ればそれとわかるものです。
蜂の巣は一般的にボールのような球状をしたものが多いでしょう。しかし、ヒメスズメバチの巣は球状の巣を横半分に割ったような形をしています。巣の中には一回り小さいサイズの巣が作られており、卵や幼虫が外から見えるのが特徴的です。
ほかのスズメバチのようにそこまで大きくなるわけではありません。巣が小さいために成虫の数も少なく、比較的駆除がしやすいといえます。
とはいえ、危険がないわけではなく、場所によっては駆除作業自体が大変であるケースも多いでしょう。「苦労してまで駆除すべきか迷う」「時間がない」「高所なので困っている」という方は、業者に相談してから判断するのもよい手段です。
たとえば、無料相談や無料調査をしてくれる業者であれば、どんなことをいくらでやってもらえるのかが先に具体的に分かり、契約前の見積り段階であれば遠慮なくキャンセルできます。ぜひうまく活用して、効率よく安全な対処を選択したいですね。
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ヒメスズメバチの巣を駆除する方法
蜂の巣を見つけてしまったときには慌ててしまいがちですが、ヒメスズメバチに遭遇したり巣を発見したりした場合には一体どうしたらよいのでしょうか。
スズメバチを駆除する手段は以下の3つがあります。
・自治体に連絡する
・業者に依頼する
女王蜂のみの巣なら自分でもできるかも
先述した通り、基本的には業者に駆除依頼をするのがよいですが、蜂の巣が作りはじめで女王蜂しかいない状態であれば、自分で駆除することができるかもしれません。
女王蜂にも毒針はあるのですが、働き蜂とは違い主な役割は卵を産むことです。自らの身や巣を守るために危機を察知した場合には攻撃してくるおそれがありますが、働き蜂が羽化する前であれば襲ってくる蜂は1匹しかいません。比較的駆除はしやすい状態なので、慌てずに対処しましょう。
女王蜂はからだが大きいだけでなく、働き蜂に比べて寿命が長いという特徴があります。放っていくと次々に卵を産んであっという間に働き蜂が増えてしまうので、自分で駆除すると決めたら、迷わず早めに行動しましょう。
駆除に必要なもの
・タオルなどの首元を守れるもの
・軍手または手袋
・できるだけ丈夫な素材でできた長袖長ズボン
・長靴
・殺虫スプレー
・駆除し終わったあとに巣を入れる袋
・高所の場合は脚立など
蜂の巣駆除は、とにかく肌の露出を減らすことが大切です。蜂の入る隙間がないように首や足元などをしっかりガードしましょう。自治体によっては防護服を貸し出していることもあります。費用を抑えて身を守ることができるので、貸し出しをおこなっているのかどうかを一度確認してみるとよいでしょう。
殺虫スプレーはできる限り遠くまで噴射できるものを選ぶと、蜂の巣と距離をとった状態で駆除することができるのでおすすめです。
また、天敵となる熊が黒っぽく見えることから、蜂は黒色に反応して寄ってくるという習性があります。服装は白色または薄く淡い色で統一するようにしましょう。真っ黒でなくても濃い色も蜂の目には黒っぽく見えて反応する傾向にあるので注意が必要です。
さらに、普段蜂は仲間と“匂い”を使ってやりとりをするという性質があり、花の密に寄るときも匂いで反応しています。そのため、蜂は黒色だけでなく匂いにも敏感に反応するのです。この習性によって香水や柔軟剤の香りに反応して寄ってきてしまうというケースもあるので香りのするものを身につけないようにして作業をしてください。
作業手順
(1)蜂の巣から十分に離れた場所、かつスプレーが届く位置に立ち、巣に向けてスプレーを噴射します。
(2)女王蜂が動かなくなったら蜂の巣も取り除いて袋に入れましょう。
(3)巣に産み付けた卵にもかかるよう袋の中に再度スプレーを噴射します。
(4)袋の口をしっかり閉じてから処分しましょう。
途中で巣の中にいた女王蜂が出てきても、慌てずに噴射し続けましょう。
蜂の巣駆除に関する制度がある場合は自治体に相談
蜂の巣駆除は自治体がおこなっているというケースもあります。駆除はしてくれなくても、蜂蜂の巣の駆除にかかった料金を負担している自治体もあるようです。そういった制度のある地域にお住まいの方は、ぜひ利用しましょう。
ただし、このような制度を設けているという場合でも、補助等を申請することができる条件には少しずつ違いがあります。負担が一切ないところや一部負担というところなど形態もさまざまなので、詳しいことは必ず自治体のホームページや窓口等で確認をしましょう。
少しでも不安を感じたらプロに依頼をしよう!
蜂の巣駆除は、基本的に業者に依頼して駆除する方法がおすすめです。というのも、蜂の巣はハニカム構造という複雑な構造になっていて、そう簡単に駆除することはできません。働き蜂がたくさんいる大きな巣を駆除する際はもちろん、小さな巣でも業者に駆除を依頼することはできます。
「小さな蜂の巣なら自分でも駆除できそうだけどやっぱり不安……。」
「最近よく蜂の巣が飛んでいるためどこかに巣があるのだろうけど、確認するのが怖い」
このような不安を少しでも感じている場合は、すぐにプロに相談しましょう。業者に依頼してしまえば、怖い思いをしながら駆除作業や巣の処理をする必要はありませんし、刺されて危険な目にあう危険性もありません。
また、蜂の巣駆除業者に作業を依頼した場合、ただ単に蜂や蜂の巣を駆除するだけでなく、蜂がまた巣を作ることがないよう予防対策もしてもらえます。業者が作業を終えてからも蜂が戻ってきたり、新しい種類の蜂ができたりすることが防げますし、アフターフォローもあるので安心ですよね。
「業者利用をしたことがない」と不安に感じたら、比較サイトで判断してみるのはいかがでしょう。業者ごとの対応エリアやサービス内容、価格、実際のユーザーの評価などを見ることができ、失敗防止に役立つはずです。
てっとり早く確実な業者を教えて!というときには、弊社でも全国の実績あるプロをご紹介できますので、いつでもお気軽にお問合せください。
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【蜂の巣駆除】業者の選び方と費用相場
蜂の巣駆除に限らず、業者に作業を依頼するときにはどうしても費用面が気になってしまいますよね。そこで、ここでは業者を選ぶときのポイントと依頼した際にかかる費用の相場をご紹介します。
蜂の巣の駆除費用はどうやって決まる?
業者に蜂の巣駆除作業を依頼した際、請求される費用はどのように決定しているのでしょうか。これがわかれば、見積書を確認する際に費用の妥当性などを判断しやすくなるはずなので、ぜひご確認ください。
・蜂の種類
スズメバチとアシナガバチでは、攻撃性や毒の強さが異なります。このように、蜂の種類ごとに異なる性質によって作業するときの危険性が変わり駆除費用に影響を及ぼすのです。
・蜂の巣の大きさ
蜂の巣が大きければ大きいほど、その巣を住み家としている蜂の数は多くなります。蜂の数が多ければ、それだけ駆除に手間がかかったり、命に危険を及ぼしたりする危険性も高まるのです。その結果、費用に変化が生じます。
・蜂の巣がある場所
高所の場合や配電盤の中、壁の隙間などの狭い場所は、足場が悪かったり巣の状態が見にくかったりして作業の難易度が上がります。難易度の高い駆除作業は危険度も高まるので、そういった場所にある巣を駆除する場合は、そのぶん高額になるのです。
蜂の巣駆除にかかる費用相場
蜂の巣駆除を業者に依頼した際にかかる費用は、およそどれぐらいなのでしょうか。費用の相場は下記となります。
アシナガバチの場合:6,500円~
※掲載金額は消費税が含まれておりません。(2020年6月時点)
先述した通り、アシナガバチと比較すると危険度の増すスズメバチのほうが駆除費用は高額です。ただし、相場はあくまでも目安として考えましょう。巣の大きさや、場所、状況によっても料金は異なります。業者によって価格の決め方も違うので、詳しい金額は見積りをとって確認しましょう。
業者の選び方|3つのポイント
業者に依頼しようと思っても、今まで蜂の巣駆除を依頼したことがない場合、どのような業者がよいのかわからないという方も多いでしょう。業者選びの際に注目すべき3つのポイントをご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
(1)アフターフォローのサービスが整っているか
蜂は巣があった場所に戻ってくる習性があります。これを戻り蜂というのですが、せっかく駆除しても蜂が戻ってきてしまうのでは、安心して生活できませんよね。
蜂の巣駆除を依頼する場合は、駆除したはずの蜂たちが戻ってこないよう保証期間のつく業者を選びましょう。もしも駆除後に同じ場所に巣を作られた際に、安心して業者に問い合わせることが可能となります。
(2)業者に業績があるのか
こちらに関しては、利用しようと考える業者のホームページを見るなどして確認することができます。一度、問い合わせる前に目を通しておくとよいでしょう。
施工事例の写真や多くの口コミが掲載されているなど、何度も駆除を経験していることがわかる内容があれば、実績のある業者と判断する材料になります。
(3)電話の受け付け時間
普段会社に勤めている方や学校に通っている方は、平日に業者に連絡するのは難しい場合も多いです。さらに、依頼しようと思っていた業者の営業時間が短い場合、トラブルを解決することが難しくなってしまうおそれもあるでしょう。
対処が遅れたことによって、その間にもどんどん蜂の巣が大きくなってしまうことを考えると、非常に怖いですよね。そんな事態を招かないためにも、できれば24時間問い合わせに対応している業者を選ぶと安心です。
まずは見積りをとってみよう!
ヒメスズメバチに遭遇したり巣を発見したりした場合には、なるべく早く駆除をおこなうことが大切です。また、蜂の巣駆除業者に依頼する際は、より詳細に必要な費用がわかっていたほうが安心して依頼することができます。まずは見積りをとって費用面の不安を取り除きましょう。
ここまでにご紹介したように、蜂の巣駆除業者による作業費用は蜂の種類や大きさ、場所などによって異なります。作業の内容やかかる時間が違えば当然かかる費用も異なりますので、事前に業者に問い合わせることをおすすめします。
一から自分で業者探しをおこなうのが大変という方は、弊社にご相談いただくのもひとつの手です。数ある加盟店の中から見積り無料の業者をご紹介することもできますので、ぜひお気軽にご連絡ください。
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