スズメバチに初めて刺された人もアナフィラキーショック(アレルギー反応)を起こせば命を落とすことがあります。
アナフィラキシーとは、アレルギー反応が短い時間で全身に過剰に表れることをさします。蜂の毒が体内に取り込まれることにより、抗体という身体の免疫機能が過剰に反応してマイナスの症状を引き起こしてしまうのです。
初めて刺されたときはこの抗体が存在しないため、アレルギー反応を引き起こさないといわれていますが、条件次第では複数回刺されたときと同じアレルギー反応を引き起こしてしまいます。
当記事では、スズメバチのアナフィラキーショックについてや刺されないための対策法について触れていきますので、参考にしてください。
目次
無料
お見積り 無料!
スズメバチに刺されたことがなくても油断禁物!【アナフィラキシーショックについて】
蜂に一度でも刺されたら、次に刺されたときにアナフィラキシーショックが起こる危険があるという認識をもっている方は多いと思います。
しかし「刺されたけど初めてだから大丈夫!」と油断するのは大変危険です。ここでは、初めて刺されてもアナフィラキシーショックが起こる原因について解説していきます。
アナフィラキシーとは
アナフィラキシーとはアレルギー症状のひとつです。
アレルギー反応ではアレルゲン(アレルギーの原因となる物質)が体内に入ることにより、過剰な免疫反応がおこります。
このような過剰な免疫反応を出す原因は体内にある「IgE抗体」です。この抗体は体内にアレルゲンが入ってきたときに作られ、攻撃をしかけます。
一度作られたIgE抗体はマスト細胞にアンテナのようにとりついています。このアンテナにアレルゲンがくっつくと、マスト細胞の中からヒスタミンなどの化学物質が一気に放出されます。
このヒスタミンは本来であれば免疫にとって重要な物質ですが、過剰に出てしまうとかゆみや鼻水、浮腫などのアレルギー症状を引き越してしまうのです。つまり、花粉症の人が鼻水や目のかゆみに悩まされているのは、花粉に対する過剰な免疫反応の結果、身体にとってマイナスな症状が出ている状態なのです。
アナフィラキシーはこのような局所の症状だけでなく、全身のじんましんや呼吸困難など、アレルギー反応が全身に出てしまうことをさします。
蜂に刺された際、刺された箇所のかゆみや腫れといった局所の症状だけならばアレルギー反応ですが、短時間で全身のじんましんや嘔吐、呼吸困難などの症状が表われたならアナフィラキシーと呼べるでしょう。その内の数%は意識障害や急な血圧低下などによるアナフィラキシーショックを起こすとされています。
初めて刺されてもアナフィラキシーショック(重篤な症状)が起こる原因
初めてスズメバチに刺されたときには蜂毒に対する抗体が作られていないため、アナフィラキシーショックは起こらないと考える人もいますが、そうともいいきれません。
以下のような場合にはスズメバチの毒でアナフィラキシーショックが起こる可能性がありますので、注意しておきましょう。
・アシナガバチに一度刺されているケース
アシナガバチとスズメバチは別の種類の蜂ですが、その蜂毒の成分はとても似ています。そのため、以前にアシナガバチに刺された人が初めてスズメバチに刺されたときには、アナフィラキシーショックを起こす可能性があるのです。
なぜならば、以前にアシナガバチに刺された人の体内には蜂毒に対するIgE抗体ができあがっています。このIgE抗体は本来であればアシナガバチの蜂毒にしか反応しないはずです。
しかし、アシナガバチとスズメバチの蜂毒の成分が似ているため、初めてスズメバチに刺された場合でもIgE抗体が反応し、アナフィラキシーショックを引き起こすのです。
・複数の蜂から同時に刺されたケース
スズメバチに初めて刺された場合でも、複数の蜂から同時に刺されたなら注意が必要です。
スズメバチの蜂毒の中にはアレルギー反応を引き起こすヒスタミンという成分が含まれています。蜂毒が大量に体内に入った場合、このヒスタミンの作用によりアレルギーのような症状を引き起こすことがあります。
このアレルギー反応が全身に表れるとアナフィラキシーショックを引き起こしてしまうのです。
初めて刺された方が死亡するケースが多いという報告もありますので、蜂に刺された際には注意してその後の経過を観察しましょう。
また、蜂に複数回刺された人すべてがアレルギー反応を起こすわけではありません。いずれにせよ刺されない対策をとることがもっとも大切でしょう。
スズメバチに刺されないために【蜂の活動時期と対策法】
スズメバチは、樹液や昆虫を求めて私たちの周りにも飛来するとても身近な昆虫です。刺されないためにもきちんと対策をおこないましょう。
夏場は特に刺されるリスクがある【活動時期】
スズメバチは特に夏場に刺される可能性が高くなります。
これは7月頃から巣が大きくなり秋までの間に働き蜂の数も増えていくため、遭遇する確率も上がり、刺される危険性が高くなってしまうのです。
日が照っている日中はスズメバチが活発に活動していますので、蜂に刺されるリスクを減らすなら日没後や日の出前に庭仕事をするとよいかもしれません。
自作の罠で簡単に駆除!スズメバチトラップとは
スズメバチトラップとは、スズメバチをおびき寄せる誘引剤を用いて蜂をおびき寄せ、捕獲する罠のことです。捕獲されたスズメバチは容器の中で死んでしまうため、安全にスズメバチを駆除することができます。
しかし、このトラップを仕掛けるのは3月下旬から春の間にしましょう。この時期は女王蜂が巣を作る場所をさがしています。スズメバチトラップはこの時期の女王蜂を捕まえることで、巣を作られることを防ぐために使用する罠です。
スズメバチが活性化している夏から秋に仕掛けると誘引剤に引き寄せられ、働き蜂が大量に周囲を飛び回る危険な状態になるかもしれません。
スズメバチトラップを作ってみたいという人は「蜂のトラップをペットボトルで作って退治!捕獲法と注意点まとめ」の記事を参考にして、作成してみてください。
ここまで対策方法を伝えてきましたが、もしもスズメバチが大量に発生している場合は本格的な駆除を検討したほうがいいかもしれません。次章では、プロに依頼する流れを紹介していますので参考になさってください。
スズメバチを根絶するにはプロに相談を【依頼先・費用相場を紹介】
スズメバチの駆除を業者へ依頼する際に気になるのが費用や依頼先についてご紹介します。
スズメバチ駆除の費用相場
スズメバチは攻撃性が高く、蜂毒も強力なため駆除費用がミツバチなどの蜂に比べ高くなってしまいます。また、巣ができている場所や、巣の大きさによっても費用が異なり、1万5千円~6万円程度が相場となります。
一部の自治体では業者へ依頼する際に一部費用を負担してくれる制度もあるようです。少しでも安く済ませたい場合は相談してみましょう。
害虫駆除業者の依頼先
スズメバチの駆除をおこなってくれる業者をさがすにはインターネットを利用したり、電話帳でさがしたりする必要があります。
しかし、目的の業者をさがすのは骨が折れるものです。弊社にご相談いただければ、全国の加盟店の中から、お客様のご要望にあった業者をすぐにお探しいたします。
お電話は24時間365日いつでも受付可能ですので、夜や早朝、休日でもお気軽にお電話ください。
スズメバチに刺されてアナフィラキシーショックを起こしてしまうと、命が危険にさらされます。そんなことにならないためにも、家の周りを飛んでいるスズメバチはすぐに駆除して、安全安心な日常を取り戻しましょう。
無料
お見積り 無料!
【蜂に刺されないための予防法に関する記事はこちら】
■スズメバチに刺されたら病院で診てもらおう!再び刺されない予防策も
■スズメバチ被害が多い危険な時期を解説!刺傷事故を回避する対策とは
■スズメバチの威嚇は音と行動でわかる!攻撃された場合の対処法も解説
■アシナガバチに刺されたら病院へ!刺されたときの対処法と注意点とは