「蜂に巣を作られた……作りはじめだと思うけど、どうしよう?」
危険な蜂の巣は“初期”、いわゆる「作りはじめ」の状態であれば、意外とカンタンかつ安価に駆除することができます。なぜならその巣には“女王蜂”1匹しかおらず、また巣作り中の女王蜂は攻撃性が低いから(スズメバチ・アシナガバチのみ)。
しかし、蜂の巣は日に日に、非常に速いスピードで成長していきます……成長しきってしまうと自分では駆除できなくなり、また業者依頼した際の費用も高額になってしまいます。もし巣を見つけたという場合は、迅速に駆除してしまいましょう!
このコラムでは、そんな初期の蜂の巣の駆除方法や注意点など、くわしく解説していきます。
目次
初期の巣の駆除方法1.自分自身で駆除する方法
初期の蜂の巣の駆除方法は、カンタンにいえば「防護服を着用し、巣や巣穴に殺虫スプレーを噴射する」というシンプルな方法です。
とはいえ相手は毒針をもつ、非常に危険な蜂です。油断すれば毒針によって刺され、最悪命を落としてしまうことも……。この駆除作業には、かならず知っておきたい注意点もあります。まずはそこからしっかり把握しておきましょう。
【種類別】かならずチェック!”初期の蜂の巣”の見分け方
その蜂の巣、本当に初期のものでしょうか? 成長した巣に対して攻撃を仕掛ければ、場合によっては数十~数百もの蜂の大群におそわれてしまうかも……。まずは初期の巣とはどのようなものか、そこから確認していきましょう。
蜂の種類 | 初期の巣の特徴 |
共通 | ・サイズが10cm以下 ・時期が3月~6月ごろ ・巣の周りの蜂が少ない |
スズメバチ | ・巣穴に丸い傘を被せた形 ・フラスコを逆さにしたような形 |
アシナガバチ | ・巣穴がむき出しになった形 ・シャワーヘッドのような形 |
ミツバチ | ・平たい板のような形 |
正しく「作りはじめの巣」であれば、そこには女王蜂1匹しかいません。(スズメバチ・アシナガバチの場合。ミツバチは巣作りの時点で働き蜂がいるため、この限りではありません。)
この女王蜂は自分が死んでは種が存続できないため、よほど攻撃しなければ向こうから刺してくることは少ないとされています。駆除するなら、女王蜂だけのタイミングが最適です。
しかし夏ごろ、すでに働き蜂も生まれて複数蜂がいるような巣には、できる限り近づかないのが得策です……。とくに形が「ボール状」になっているような場合は、危険なスズメバチの巣かつ、すでに巣として成熟した形であるケースが大半。このような巣には数千匹の蜂がいることもあり、近づくのは無謀といえます。
また実際に巣の駆除作業をしてみるとわかりますが、蜂が自分の周りを激しく飛び回る音には本能的に、かなりの恐怖を感じます。しかし、そこで駆除を戸惑ってしまうと興奮した蜂に反撃されてしまうかもしれません……。
蜂の巣駆除はうっかりのワンミスが命取りです。このことからも、少しでも不安があるなら、駆除は業者に依頼することをオススメします。
業者依頼に関しては、記事内後述の『初期の巣の駆除方法3.業者に駆除を依頼する』 もご参照ください。
初期の巣の駆除準備
実際に作りはじめの蜂の巣駆除をおこなう前には、以下のような準備を整えておきましょう。
- 防護服
- 殺虫剤(スプレー式・合成ピレスロイドのもの)
- 棒状のもの(ほうきなど)
- ゴミ袋(できれば2枚以上)
防護服に関しては、自治体によっては役所・保健所などでレンタルしているケースもあります。普通に購入すると数万円するものも多いので、これは一度確認しておくとよいでしょう。
また初期の巣であれば、簡易的な自作の防護服で対応できることも。
まずは厚手の長袖長ズボンに作業着やカッパを重ね着し、軍手(2枚以上)や長靴などで手足を隠しましょう。最後にヘルメットやマスクなどで頭部を隠し、首元や服のすき間などをタオルで埋めたら完成です。
「肌をできる限り隠す」・「厚手のものを使う(重ね着も活用)」・「白系統のものを使う」ことを意識して、しっかり身を守りましょう。白系統のものを使うのは、蜂には黒いものを攻撃する習性があるからです。
※ただしこれは自作である分、どうしても防護的な信頼性には欠けます。とはいえ防護服なしでも駆除作業は大変危険ですので、どうしても不安な方はやはり駆除業者にお任せすることをオススメします。
初期の巣の駆除手順
駆除方法は前述したように、簡潔にいえば殺虫スプレーをひたすら噴霧していく流れになります。これをより具体的にいえば、以下のような手順です。
1.事前に近隣の方に駆除作業をする旨を伝える
2.日中、巣の場所を遠目から確認する
3.日没後、ゆっくりと1~2mぐらいまで巣に接近する
4.巣に向けてスプレーを噴射する
5.駆除完了(羽音がしなくなった)ら、そっと巣に近づいて巣穴にもスプレー
6.巣を棒状のもので叩き落す
7.ゴミ袋に巣や死骸を入れ、燃えるゴミに出す
日が落ちてから作業する理由は、この時間帯は蜂の動きが鈍いから。また女王蜂も夜であれば巣に戻っていることが多く、駆除できる可能性が高いのです。
また、蜂の死骸はまだ針だけ動いている、ということもあります。素手では触れないよう、注意して処分しましょう!
※「蜂の巣駆除の方法」の記事では、より詳細な駆除の手順や注意点について解説しています。こちらの記事もぜひ参考にしてみてください。
初期の巣の駆除方法2.管理人・役所に相談する
「駆除を自分でやるのはこわい……」
そんなときは、やはり他人の力を借りるのがベターです。もし賃貸住宅や集合住宅などにお住まいの方は、大家さんや管理人の方に相談すれば代わりに駆除対応してくれることがありますよ。
ただし、ベランダや室内など、自室の範疇に蜂の巣を作られてしまった場合は自己負担になってしまうこともあります。まずは一度、相談してどちらの負担になるか確かめておきましょう。
役所や保健所に相談すれば駆除してもらえる?
公共の場にできた巣であれば役所や保健所など、自治体で対応してもらえることが多いです。また市区町村によっては、自宅の蜂の巣も役所が駆除してくれる、なんてことも。
しかしこのサービスは近年では減少傾向にあり、なかなか対応してくれることはありません。
代表的な市の例 | 蜂の巣駆除するかどうか (個人宅) |
大阪市 | 駆除できない |
名古屋市 | 駆除できない |
神戸市 | 駆除する (無料|スズメバチ・ミツバチ) |
福岡市 | 駆除できない |
札幌市 | 駆除できない |
※2020年6月現在
※駆除対応には条件があります。くわしくは市の公式サイトをご確認ください。
※防護服の貸し出しなどはおこなっている市もあります。
一部の市区町村では駆除対応していますが、多くの場合は駆除道具(防護服など)を貸し出すだけ、相談に乗るだけ、なんてケースが大半です。しかし中には、「スズメバチの巣の駆除に補助金が下りる」なんてユニークな施策を取っている自治体も存在します(愛知県小牧市など)。
自治体の蜂駆除対応は
- 平日しか対応していないことが多い
- 24時間受付していないことが多い
などなどデメリットもありますが、費用面のサポートがある場合もありますので、一度調べてみても損はないかもしれません。
初期の巣の駆除方法3.業者に駆除を依頼する
蜂の巣の駆除業者に依頼するメリットは、何といっても「対応が速い」ことと、「リスクがない」ことが挙げられます。
自分で駆除するにも時間がかかりますし、なにより刺されるリスクも大きいです。また役所に依頼する場合はリスクこそありませんが、「土日に受付していない」・「日中しか受付していない」なんてことも多いです。
この点、蜂駆除業者は土日も対応してくれる会社が大半で、また夜間駆除の依頼も受け付けてくれるケースが多いです。また初期の蜂の巣はもちろん、成長した蜂の巣の場合も、目に見える位置にあれば基本的に即日、早ければ10分で駆除完了します。
予約さえ埋まっていなければ、「好きな時間に・安全に駆除してもらえる」というのはなによりの利点といえるでしょう。
蜂駆除業者依頼の費用相場
初期の蜂の巣であれば、おおよそ『8,000円~2万円』程度の料金で駆除してもらえるケースが多いです。これは自分で防護服を買ったりするのと同じか、むしろ安くつく場合もあります。
とはいえ、これはあくまで相場です。巣が成長していたり、高所にあったりすれば当然料金も上がります。とくにスズメバチの巣などは大きい巣だと4~5万円、条件次第ではさらに高額になることも……。
実際、業者も現場を見てみなければ「どれぐらいの作業が必要で・どれぐらいの価格で作業できるか」はなかなか判断できません。そのため巣を見つけた・巣がないか不安な方は、できるだけ早め早めの調査・駆除の相談をすることが大切!
まずは一度、現地調査を依頼して、正確な見積り料金を確認してみてはいかがでしょうか?
「駆除業者への依頼の不安」を解消するには?
業者依頼のデメリットとしては、やはり「自分でいい業者か判断しなければいけない」という緊張感がある点が大きいでしょう。できるだけ早く解決したいのはやまやまですが、できれば信頼性も担保された優良業者に依頼したいもの……。
余裕があれば見積りを複数取って比較する「相見積り」がオススメですが、できればすぐに依頼して、早く蜂の巣を駆除したいですよね。そんな不安があるときは、以下の2つのポイントに注目してみてください!
・現地調査時の対応
業者が自分に合うかどうか知りたいなら、やはり1回会ってみるのがベストです。
業者の誠実さ、という観点は業者選びのベースになるので、この点で安心できる業者を選びましょう。たとえば実際に調査してもらった後、作業内容や見積りについてわかりやすく解説してくれる・質問に答えてくれる業者であれば安心です。
逆に費用や作業に関してあいまいな答えしか返してくれなかったり、契約を急かしたりする業者はやはり安心して依頼しにくいでしょう。
・再発防止までしてくれるか
初期の蜂の巣を駆除できても、再度別の蜂に営巣されてしまっては悩みのタネはつきません。もう蜂に怯えないためにも、業者に依頼する際にはしっかり『再発の予防』までしてくれるか聞いておくとより安心できますね。
蜂に関する情報に特化した当サイトを運営する弊社では、お電話1本でお近くの優良蜂駆除業者をご紹介するサービスを展開しております。ご要望やお住まいの地域に対応した業者をすぐに選定、最短15分ほどで現場に急行することも可能です!
もちろん見積りを取った後でもキャンセルOKなので、まずはじっくり、費用や対応からご確認いただけます。電話窓口からのご相談はもちろん無料ですので、蜂の巣に関してお困りの方はいつでもお気軽にお電話ください!
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